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「結婚しない男」の本音とは【独女通信】

(独女通信 - 06月21日 14:43)


 少子化が叫ばれて久しいが、少子化の原因を探る時によく言われるのが、「女が強くなった」または「女が社会進出して、結婚や出産するを機会が減ったり、時期が遅くなった」などというもの。

 しかし、出産は女性だけでするものではないはず。さらに言えば、結婚も、女性だけではできない。女性の未婚率が高いということは、その後ろに男性の未婚率の高さという現実もある、ということだ。

 では、そんな結婚しない男性たちは、結婚についてどう考えているのだろうか。
会社員の穣さん(仮名・32歳)は、「年々、女性との交際に慎重になってきている」と語る。

「若い時は『いいな』と感じたら、勢いで行ってたけど、今はいろいろ考えてしまうんですよね。今は毎日それなりに楽しいし。でも、『楽しい』と『幸せ』は別だよな、とも思うんです」

 穣さんも、結婚願望があることはあるという。

「女性は出産リミットを考えて、結婚を強く意識したりするんでしょうね。でも、男は何かきっかけがないと、意識しづらいんですよ」

 昔なら、年頃の独身男性も、会社の上司や近所の人、親戚などから、「結婚しないのか」「結婚してこそ一人前の男」などと言われただろうが、現代ではそれほどでもない。
「だからこそ、思うんです。『お見合いおばさん』みたいな人に、『この人、あなたに合ってるわよ』とか、『一度会ってみない?』って強く勧められたら、最初は『ウザいなあ』と思うかもしれないけど、そのうち、『じゃあ、会ってみようかな』と思うかもしれない、って」。

 独身者にとって、「結婚」は未知の世界の扉を開けるようなもの。不安もたくさんあるからこそ、背中を押してくれる何かが欲しい、というわけだ。

 この心理は、もしかしたら「引っ越し」と似ているかもしれない。例えば、今住んでいる賃貸マンションに特に不満がなければ、動く必要はない。けれど、頭の片隅に、「ずっとここにいてもいいのか」という疑問も捨てきれない。その疑問を見過ごすこともできるけど、やはり気になる。そうは言っても、今の生活を変えるのにも、エネルギーがいる。生活を変えたところで、次の生活が今より快適かどうかの保証はない…というわけだ。

 そんな堂々めぐりの思考パターンを、自分で断ち切るのは確かに難しい。となると、「結婚してみたら?」と誰かに背中を押してもらいたい、と思うのも当然かもしれない。
 現代では、特に都会では、あまり他人に干渉されずに生きていくことは、昔ほどは難しくない。それは、一方で、「他人の一言がきっかけで人生がかわる」という、人間関係のダイナミックな面白さを味わえない、ということでもある。

 そもそも、自分から積極的に結婚に向けて行動しない草食男子は、現代に限らず昔からいたのではないだろうか。それでも、昔は近所や親戚に一人は「お見合いおばさん」がいて、結婚に消極的な独男におせっかいをやいていたのだろう。

 しかし、だからと言って、「誰かの言うままに結婚を決めたと思われるのは嫌だ」というのも、結婚しない男の本音のようだ。前出の穣さんは言う。「誰かに背中を押してもらいたいという反面、結婚を決断する時は、主導権を握りたい」。つまり、彼女や周りに強く勧められて結婚したとしても、決断したのはあくまでも自分だ、と思えることが大切だという。

 なかなか結婚を決断できない恋人を持つ女性は、彼に結婚したいと思わせるためには、ここがポイントかもしれない。彼が結婚を決断するよう、さりげなく背中を押しながらも、彼が「自分が決断を下した」と思えるように、一歩引く。繊細な「結婚しない男」の本音に寄り添うことが、彼を「結婚する男」に変える近道なのだ。(栗頭渋子)
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