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【コラム】エヴァンゲリオン市場は不況知らず!そのヒミツに迫る

6月27日、アニメ映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開される。1995年から翌96年にかけて
放送されたテレビアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のストーリーをベースに、新キャラクターや
新たなエピソードなどを加えた四部作の第二弾である。第一弾の『序』は、一昨年に公開され、
約200万人を動員、興行収入20億円の大ヒット作となった。今作では新キャラクター、
真希波・マリ・イラストリアスが登場。また、今までにはなかったストーリー展開が期待され、
公開前から前作以上の盛り上がりを見せている。

そんな中、各企業のタイアップ商品・キャンペーンが巷(ちまた)をにぎわせている。
UCC 上島珈琲の「UCC COFFEE ミルク&コーヒー ヱヴァンゲリヲン缶250g−2009年度バージョン−
(通称ヱヴァ缶)」、NTTドコモの「SH-06A NERV(通称ヱヴァ携帯)」、ローソンの
「ヱヴァンゲリヲンキャンペーン」、パチンコの「CR新世紀エヴァンゲリオン 最後のシ者」、
箱根町の「ヱヴァンゲリヲン箱根補完マップ(ヱヴァ観光マップ)」など数え上げればきりがない。
既に“エヴァ市場”に参加している企業は前作の10倍以上になっている。

そして、そのどれもが爆発的な売れ行き。ヱヴァ缶は、前作時の出荷本数300万本に対して既に
600万本を出荷、ヱヴァ携帯はドコモショップでの2万台先行予約がわずか5時間ほどで終了、
ヱヴァ観光マップは予定枚数の倍を配布……などなど、100年に1度の大不況の真っ最中とは
思えない勢い。参加企業はまだまだ増える見込みとか。

元々、エヴァンゲリオン(従来のアニメ、劇場版の表記。新劇場版は「ヱヴァンゲリヲン」
と表記する)はその内容の不可解さ、謎の多さが話題となって人気を呼んだ、比較的
“マニアック”なアニメ。そんなアニメがなぜ不況をものともしない巨大市場を
築き上げることができたのだろうか。その背景を探ってみた。

実は、95年のテレビシリーズ放映当初は、タイアップはむしろ少なかった。
テレビアニメシリーズの制作を担当したガイナックスのエヴァンゲリオン版権担当者はこう話す。

「通常のロボットアニメですと、放映開始時から玩具メーカーがスポンサーについて
フィギアなどを販売することが多いのですが、エヴァの場合はそういうことはありませんでした。
放映前はこれほど人気になるとは思われていなかったようで(笑)。人気が出るとともに、
フィギアの自主製作を行う愛好者の方が増えていったという印象です。
当時のファンは、男性が9割で、男性マニア向けという趣が強かったですね」。

ところが、それから15年近くがたってファン層は大きく変化している。前作
『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』では動員客の4割が女性だった。エヴァの舞台
となった箱根町の観光協会による観光地図「ヱヴァ観光マップ」の制作も、
「地元のさがみ信用金庫の女性社員が大ファンだったことがきっかけ」
(箱根町観光協会の鈴木克典さん)。上司にエヴァのDVDを手渡し、「一晩で全部見れば
分かります。地域活性化としてぜひ何かやりましょう」と力説したところから
話が持ち上がり、箱根町観光協会を中心に具体化されたそうだ。

箱根町の観光協会の鈴木さんはこうも語る。

「配布場所に来ている方のほぼ半数は女性でした。カップルで来ている方の中には、
『彼女がファンで彼氏を連れてきた』というケースも多かったようです。
エヴァがこれほどまでに女性に人気があるとは思っていませんでした」。

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