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草食女子が性欲を覚えないのは肉食女子みたいに自分の体の充血に気づかず、性欲が“原因”ではなく“結果”だから?

2009年07月19日19時48分 / 提供:ニュースブロガー

ニュースブロガー

なんでも評点

ネット界隈では、このところ、異性に対して消極的な「草食男子」と異性に対して積極的な「肉食女子」の話で持ちっきりのようだ。「肉食女子」といっても、すぐに肉体関係に直結する行動を取るのは一部であり、そのタイプはさらに「肉体的肉食女子」ないしは「クーガー女」などという呼称で細分化されているらしい。

■ある遺伝子が欠如した女性はがむしゃらに相手を求める?

当ブログでは、2年前の夏に「ある遺伝子が欠如した女性は、男みたいな強引さで男性と交わろうとする?」という話題を取り上げたことがある。ま、実際には人間の女性で確認されたわけではなくネズミのメスで確認されたことなのだが、TRPC2と呼ばれる遺伝子が欠如したメスはオスと変わりない積極性で交尾相手を求めることが判明したのだった。

TRPC2に相当する遺伝子がヒトにあるかどうかはわかっていないが、ともかく、「肉体的肉食女子」の行動パターンはTRPC2が欠落したメスのネズミのそれに似ていなくもないわけだ。「肉体的肉食女子」とは要するに、男のように性欲を覚え、その性欲を満たすために異性に積極的にアプローチする女子だということになりそうだ。

■ 女性の性欲は男性のように“下腹部の感覚”に直結していない

しかし、男性と女性とでは性欲の覚え方に大きな違いがあることが、最近の研究の結果でわかっている。これもまた「女性の肉体的興奮は本人の関心と無関係? − 同性同士や動物同士の交わりを見ても体が反応」という記事で取り上げたことがあるのだが、女性は自分の生殖器が充血して興奮状態になっても自分では気づいていない傾向がある。

かたや、男性の性欲は“生殖器感覚”と直結している。性欲が高まっているとき、男性は自分のペニスへの血流が増加していることをじかに感じる。完全に怒張してしまうこともある。その状態は、喉が渇いたり、お腹が減っているときとよく似ている。空腹を満たすには何かを食べねばならないのと同じように、怒張したそれを収束させるには誰かと交わるか、あるいは自分で処理しなければならなくなる。

ならば、「肉体的肉食女子」とは、自分の生殖器官の充血を男性と同じように敏感に感じ取ることができるタイプの女性ということになりそうに見える。“体がうずいて困る”から男をつまみ食いせずにはいられない、ということのように見える。そういうことでよいのかもしれないが、大多数の女性は、自分から性欲を覚えることが少ないと感じているのではないかと思われる。

■ 米国でも女性の3割は「性欲をまったく覚えない」草食女子

“思われる”などと曖昧な言い方をしたが、1999年にシカゴ大学が実施した調査では、30パーセントもの女性が性欲をまったく覚えないと答えた。男性の場合も、性欲をまったく覚えないと答えた人が15パーセントいたが、アルコール依存、ストレス、糖尿病、心臓病、その他の障害など、明らかな原因があった。ところが、“性欲をまったく覚えない”女性たちに関しては、これといった原因が存在しない。

シカゴ大学の研究者たちは、これらの女性が“性的欲求低下障害(hypoactive desire disorder)”なる症状を患っていると結論づけるに至った。はっきりした原因もなく性欲をまったく覚えない女性は“病的な障害”を持っているとみなされる。

新しい“病気”が発見されたのだ。しかも、女性の3割がその“病気”にかかっている。製薬会社にとって、これは新たな有望市場の誕生を意味した。

女性が性欲を覚えないから性行為を持ちたくないのであれば、性欲を昂進する薬を開発すればよい。そうすれば、性生活が飛躍的に向上する、というわけだ。「性欲が性行為の原因」と考える限りにおいては、それで正しいかもしれない。

■ かなりの割合の女性にとって、性欲は原因ではなく結果

だが、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学に所属するローズマリー・バソン医学博士(精神科医)は、「性欲が性行為の原因」だとする大前提を根底から覆す説を唱えている。彼女によれば、かなりの割合の女性は、自分から性欲を覚えることがなく、ある程度の性的な接触があって初めて性欲を覚える。つまり、「性欲は性行為の結果」なのだということになる。

自分から性欲を覚えない草食女子がそんなに多いのだとすれば、そんな彼女らは決してセックスをしないのだろうか? バソン博士によれば、性行為を開始する時点で女性が性欲を覚えている必要はなく、そういう女性は、パートナーとの絆を深めたい、パートナーを悦ばせたい、けんかになるのを防ぎたい、あるいは仲直りしたい、などの理由でパートナーからの求めに応じることが多いという。

つまり、「男性はセックスをするために女性と親密になり、女性は男性と親密になるためにセックスをする」傾向があるのだということになる。

ただ、上記のような理由で男性からの求めに応じた女性は、ソフトなタッチから十分に時間をかけてほしがる。ソフトなタッチや、マッサージ、あるいは肌と肌の接触などを通じて、ようやく性欲がわき起こってくる。それゆえ、「性欲は性行為の結果」なのだ。ただし、この「性行為」は貫通を伴うそれではなく、そこに至るまでの肉体的接触だと見る必要がある。しかも、バソン博士によれば、乳房や性器などには、この段階ではまだ触れない方がよいらしい。

セックスのハウツー本などによく書かれていることに近いではないかという指摘もあろうかと思うが、女性の体を“受け入れ可能”な状態にするために、こういった接触が必要になるのではない。体(生殖器)ではなく、むしろ“脳”を“受け入れ可能”な状態にするために必要となるのだ。

前述したように、自分から性欲を覚えないタイプの女性は、自分の体がすでに興奮状態にあっても、それを認識できていない。認識させるには(認識させて性欲を覚えさせるには)、ゆっくり時間をかけた接触が必要になる、というわけだ。

■ 性器への血流を増やす薬をもってしても彼女らの性欲は昂進しない?

もう一度繰り返すが、自分から性欲を覚えないという女性の多くは、自分の生殖器が興奮状態になっていても気づかない。このことは、バイアグラや媚薬系のハーブがなぜ一部の女性にしか効かないかの答えにもなっている。こういった薬やハーブは、実際には“性欲”自体を昂進させるのではなく、性器への血流を増やす働きをするからだ。

男性なら、自分の性器への血流が増えれば、たちどころにその効果を実感できる。それが怒張してしまえば、欲望を満たすことができる。しかし、性器の充血に気づかない女性がかなりの数いることがこれまでの調査でわかっている。性器への血流を増やしても意味がないことになる。

前述したように、1999年にシカゴ大学が実施した調査では、「性欲をまったく覚えない」と答えた女性が3割もいた。日本よりはるかに「肉体的肉食女子」の生息数が多そうな米国においてすら30パーセントもいるのだ。日本で同様な調査を実施すれば、もっと高い割合の女性が「性欲をまったく覚えない」と答えるように思われる。

「性欲は性行為の結果」という言葉をもっと拡大解釈することも可能かもしれない。もともと自分から性欲を少しは覚えるタイプの女性であっても、長期にわたってセックスから遠ざかっていると、性欲をまったく覚えなくなる、という話をよく聞く。逆に、「肉体的肉食女子」の方々は昨夜の戯れの“結果”として今夜も欲しくなるのかもしれない。男性の場合なら頑張りすぎた後数日は淡泊になりそうなものだが。

■ References:

Desire In Women: Does It Lead To Sex? Or Result From It? | Psychology Today

Girls Gone Wild ... for Monkeys § SEEDMAGAZINE.COM

Sex not on the brain, but in the nose: study | HULIQ

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