SSブログ

早河洋社長 定例記者会見(9月29日)の要旨

※視聴率状況について
早河社長
:上期全体としては、全日が3位で7.8%だったが、この7.8%は上期としては開局以来最高となる。9月の月間の全日平均が8.3%と、開局以来初の月間1位。期末期首特別編成が始まったが2週ともゴールデン、プライムともに2位だった。番組制作費の大きな削減があったが、制作現場が一体となって頑張った。この奮闘に高い評価をしている。
上松取締役:2009年度上期は全日 7.8%・3位、ゴールデン 10.9%・民放3位、プライム 11.8%・3位、P2 8.7%・1位。HUTがゴールデン、プライムともに2ポイント下がっている中で、当社は前年同期比で4区分とも上昇した。7月クール平均は、全日 7.9%・3位。全日7.9%は、7月クールとしては開局以来最高。ゴールデン 10.6%・民放3位、プライム 11.5%・3位、P2 8.5%・1位。4区分とも0.5ポイント近く上昇している。9月の月間平均では、全日が8.3%・1位で、開局以来初の全日月間平均1位。ゴールデンは11.9%・3位、(民放2位)、プライムは12.6%・2位、プライム2は8.4%・1位。前年同期比で、ゴールデン+0.9ポイント、プライム+0.7ポイント、全日+0.3ポイントと全区分で上昇した。全日が好調な理由としては、政権交代にまつわる政治状況などが活性化し、「やじうまプラス」「スーパーモーニング」「ワイド!スクランブル」「スーパーJチャンネル」「報道ステーション」のベルト番組が好調だったことである。また、リピート番組が好調だったこともある。
※10月編成について
上松取締役
:10月編成のポイントは3点。1つはドラマの強化。木曜ドラマ、金曜ドラマが苦戦しているので、自信が持てるドラマを持ってきた。「相棒」も始まる。2点目は、週末の強化。新しく3つの番組を設けた。3点目は、コンテンツビジネス局を作り、幅広いメディア展開を睨んだ増収を目指しているが、戦略的な番組枠を作った。1つは、火曜19時にアニメ番組を2つ設けた。キャラクタービジネスやマーチャンダイジングを目指したい。もう1つは、24時台にオリジナルの帯番組を作り、いろいろな展開を図りたい。土曜日の午前にもそのような番組を作った。その3点が大きな特徴だ。
今後のスペシャル番組は、大型特別ドラマが2本ある。「断絶」10月3日(土)21:00放送。松平健さんが初の代議士役に挑戦する政治サスペンスだ。もう1つは、日程は未定だが「結婚」。橋田寿賀子さん脚本で、渡哲也さん、上戸彩さんの親子を中心としたファミリードラマ。
神山常務:スポーツでは、「フィギュアスケート グランプリシリーズ2009」が10月15日のフランス大会から、ロシア、中国、アメリカ、カナダ大会と続く。フランス大会では、開幕から浅田真央選手とキム・ヨナ選手の大物対決がある。12月4日から東京開催の「グランプリファイナル」がある。東京開催の「グランプリファイナル」では、上位3位までに日本選手が入ると、バンクーバー五輪の出場権を手に入れることが出来る。これまでは全日本選手権が終わった時点で決定していたが、今回から変更になり、より注目度の高い試合になる。ロードレースでは、11月1日「全日本大学駅伝」、11月15日「第1回横浜国際女子マラソン」が開催される。これは、昨年までの「東京国際女子マラソン」が終了し、新たに朝日新聞主催、読売新聞特別後援として立ち上がる大会で、放送は当社と日本テレビが隔年で担当する。今年は当社が対応する。12月6日に「第63回福岡国際マラソン」。ゴルフでは10月に「富士通レディス」、ABCの「マイナビABCチャンピオンシップ」、一昨年から始まった「レクサス選手権」、「伊藤園レディス」、12月13日は「日立3ツアーズ」。サッカーでは、10月10日「キリンチャレンジカップ 日本対スコットランド戦」。野球の日本シリーズに関しては、今後の展開を見極めて検討していきたい。
※営業状況について
早河社長
:8月は、タイムは70%を少し超えた程度で、スポットは92%台である。それを合わせると80%には届かないという結果になった。タイムについてはレギュラーの空き枠のセールスに非常に苦しんだ。スポットについては、期待していた選挙関連出稿がそれほどでもなく、大変厳しい環境だった。選挙を除くと前年比では88%程度であって、悪い市況が継続している。地区シェアは前年に対して0.3ポイントアップの21.8%になった。9月は営業全体では90%には少し届かない状況。タイムは80%の中ほど、スポットは8月を少し上回るレベルで、95%まではいかないものの90%前半まではいく見込みである。いわゆる期末の追加出稿がプラスに働いている。下期については、現段階で景気動向や広告マーケットを予言するのは非常に難しい。打った手をいくつか申し上げると、若者層に絶大な人気のある23時台の“ネオバラ”と「金曜ナイトドラマ」のところに、週あたり10分のネットセールス枠を新設した。ターゲットがいいこともあり、当初見込みを上回る増収が期待できる状況にある。また、1社提供枠の積極的導入に努め、ネットタイムではミニ枠を1つ増設している。首都圏タイムでも月曜日から金曜日の20時54分枠に大手スポンサーのベルト化が決定している。しかし、全体的にタイムの固定費の削減傾向が強まっている。スポットは、基本的には前年割れが続くと厳しく見ている。ただ、月別では徐々に対前年比の数値が上昇している。
※放送外収入について
早河社長
:映画「BALLAD 名もなき恋のうた」は「クレヨンしんちゃん」が原作だが、100万人を突破して現在14億円弱というところに来ている。第一目標が20億円なので、そこに向かってPRにも力を入れているところである。「トランスポーター3」という小作品があるが、6億円を超えた。この業界では"スマッシュヒット"と言うそうだが、前作に比べて倍増している。「仮面ライダーディケイド」は160万人の動員で興行収入19億円に近づいている。前年比の200%以上、シリーズ最高記録を更新。仮面ライダーブームはあまり大騒ぎされないが、このところ密かに続いているという状況。
上松取締役:KDDI、朝日新聞と連携している「EZニュースEX」の最近の状況は、9月1日にweb版がスタートして対象機種が大幅に増えたことにより、会員数が順調に増えている。直近で9万人に達しており、今週中にも10万人に達しようかというところ。新しい試みとしてはデータ放送で、「スーパーJチャンネル」の時間帯において「ゲリラ雷雨情報」をウェザーニュース社と連携して9月1日から始めた。今日11時半から会見があったと思うが、Google、YouTubeと連携して、本日からYouTube上のパートナーのページに「ANNニュース」と「テレビ朝日のポータルチャンネル」を公開した。午前中の会見でも話が出たと思うが、YouTubeと組んでニュース配信を始めた。
※YouTubeとの連携におけるテレビ朝日の狙いについて
上松取締役
:動画配信ということではYouTubeは今、日本でおそらく一番視聴が高い動画共有サイトだと思う。圧倒的なリーチ力を、できれば利用したい。今までYouTubeは違法動画の投稿が非常にあり、それを苦慮して話し合いを進めてきた。技術の進歩もあって対応がかなり進んだことと、一緒に組んだほうが、対応がしやすいということもあった。その対応もにらんで、まずはニュースサイトから始めてみようということで取り組んだ。チャンネルは増やしたほうが圧倒的に有利である。YouTubeから自社サイトへの導入もかなり考えられるのでそれをにらんでの展開である。
※民主党政権に望むことや不安について
早河社長
:私どもの仕事柄、放送行政、通信行政が一番気になるところだが、「通信・放送委員会」については、「国家権力を監視する放送局を国が監督するのは矛盾している」ということと、「言論の自由、表現の自由、あるいは放送の自由を大事にするためには、国家権力の外側に規制機関が必要ではないか」というのが民主党の考えだと思う。表現の自由や放送の自由を念頭にこうした政策を出しているという点については評価していいのではないかと思っている。ただ一方で、この委員会は移管された機能として、電波の割り当てや認可というような権限を持つわけだが、「独立行政委員会」という名の通り、政権との距離、たとえば委員の人選や、本当に独立性、中立性を保てるのかという難しさがあるような気がする。そこはこれから先、時間をかけて目的や役割について議論していくと思うので、そのあたりを注視していきたい。もう1つ、そうした委員会の権限のほかに、「放送倫理上の問題や放送上の問題が発生した時に対応をどうするか」を含めるという意見もある。我々としてはBPOにそうした問題の判断を委ねて、その勧告、見解には従うという形をとっている。BPOは世界にはあまり例を見ないがようやく定着してきた自浄、自立の存在、機関であると思う。我々もミスをした場合にBPOの判断、見解に謙虚に真摯に向き合ってきたので、その役割をこれから始まる有識者懇談会的なところでよく議論していただいて、少なくともその自主自立の良いところというか、この機関が持っている良いところが生きるような方向性でやってもらいたいという願い、希望を持っている。
※「クレヨンしんちゃん」の今後の放送と、追悼企画などの予定について
早河社長
:臼井さんの作品である「クレヨンしんちゃん」は雑誌だけでなく、テレビにおいては日本だけでなく世界で子供たちに愛されている番組で、今度の映画「BALLAD」の原作にもなっており、非常に多面的な広がりを見せている作品。臼井さんが亡くなられたことは我々にとっては大変ショッキングな出来事で、ご冥福をお祈りするということに尽きる。今後の対応については、出版社、放送局、アニメ制作会社などで話してご遺族の意向を伺って今後のことについて話し合うことにしている。現段階では継続の方向で話し合いが進んでいる。

以上
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。