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低迷フジテレビ 総合格闘技RIZIN、バスケ中継に明るい兆し

NEWS ポストセブン 10月2日(日)7時0分配信

 かつてフジテレビは低視聴率を記録するだけで話題になりニュースとなった。ところが最近は、9月24日放送『めちゃ×2イケてるッ!』(7.6%)が、テレビ東京『ローカル路線バスの旅』(9.0%)を下回っても、大きな話題にすらならないほど低調が当たり前だ(関東地区全世帯平均)。低調打開策のひとつとして、22日はバスケットボールのBリーグ、25日には総合格闘技RIZINがゴールデンタイムに放送され、明るい兆しと期待されている。

「Bリーグは事前に関係者が『視聴率15%は狙いたい』なんて大きなことを言ったため、5.3%という数字は悪い結果に見えます。25日のRIZINも8.5%で地味に見えますが、フジテレビの一日の視聴率を眺めると、フジの番組としてはまあまあの結果を残していることがわかる。とくにRIZINなんて、その日のフジ全番組の中で上から3番目の数字なんですから、大健闘です」(スポーツ紙記者)

 月9ドラマやバラエティ番組で二桁は当たり前な高視聴率を記録したフジテレビだが、今では一日中、どの番組も一桁視聴率だ。それでも横並びで民放トップに立てればよいが、それも滅多になくなっている。BリーグとRIZINを放送した9月19日(月)~9月25日(日)の週で、二桁視聴率を記録したフジテレビの番組は25日放送の『サザエさん』(12.5%)だけだ。

 番組低迷が悩みなら、得意なはずのドラマやバラエティに力を入れたほうが良策のように思える。しかし、数年間にわたって続けた制作体制スリム化と経費削減の影響で、新番組制作が難しくなっているのが実情だ。

「数年前から急速にすすめられた人員削減で、バラエティ番組を企画し制作する力もノウハウもなくなりました。一昨年、会議室に社員ではない外部スタッフが集められて『来月から半分の人に辞めてもらいます』と突然、言われたときのことは今でも語り草です。通りいっぺんの引き継ぎすらできませんでした。自社制作で以前のような水準の番組制作ができるようになるには、かなり時間がかかると思いますよ」(元情報番組スタッフ)

 それと比較すると、スポーツ中継については制作ノウハウの分断が比較的少ない分野だ。情報やバラエティ番組の場合、その番組が終わって解散すると、スタッフは同じ分野の仕事を続けることすら最近では困難なため、別業界へ転職したという人も少なくない。しかしスポーツ中継の場合は、CSやBS、ストリーミングなど多チャンネル化に伴い中継番組のニーズそのものは増えているくらいだ。

「ある程度の規模で試合や大会が続いている競技はスポンサーが見つけやすい。毎回の視聴率に一喜一憂しながらスポンサー探しをしないとならない番組制作よりも、スポーツ中継のほうが赤字にならない方法かもしれません。Bリーグはソフトバンクグループがついているし、Cygamesが冠スポンサーになっているRIZINも女子の試合への注目度が高まっているので、新たな展開の可能性が大きいです」(制作会社ディレクター)

 スポナビライブで全試合中継しているBリーグ中継では、ソフトバンクグループ各社のCMが目立った。RIZIN中継では、その日の大会メインイベントを差し置いて、ひとつ前の「RENA vs. 山本美憂」をメインとして放送した。この抜擢は、ロンダ・ラウジーなど女性格闘家の活躍でブランド力を急上昇させた米UFCと繋がることも意識した編成だろう。UFC同様、RIZINも資産価値が上がる可能性はある。

「母と子のフジテレビ」というキャッチフレーズで子ども向け番組とアニメが中心だったフジテレビは、1980年代に『THE MANZAI』や『俺たちひょうきん族』などのお笑い番組が大ヒット、月9ドラマが大ブームを起こし、以前とはまったく違う得意分野を持つテレビ局になった。そしていま再び、大きな変革の時が来ているようだ。

 12月31日のさいたまスーパーアリーナで開かれる「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2016 無差別級トーナメント Final ROUND」は、同日にフジテレビで放送されると早くも発表されている。紅白歌合戦に肉薄するほどの派手な視聴率は残せないかもしれないが、後から振り返ると、フジテレビの歴史が変わる一日として記憶されるかもしれない。
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