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電子看板、携帯やセンサーとも連動 デジタルサイネージジャパン2009開幕

新たな広告メディアとして注目を集める「デジタルサイネージ」(電子看板)の専門展示会「デジタルサイネージジャパン 2009」が10日、幕張メッセ(千葉市)で始まった。開催は今回が初めてで、50社以上が出展し、センサーや携帯電話、タッチパネル技術とディスプレーを組み合わせて訴求力をより高めたシステムなどを提案している。会期は12日まで。

 

 NTTグループは、店舗内に置くデジタルサイネージとして、来店客が近づくとセンサーで感知し、その日のお買い得商品の情報などを表示するシステムを出展した。客との距離が離れているときは写真などを大きく映し、興味を持って画面に近づくと価格や色のバリエーションなどの詳しい画面に切り変える。一度立ち止まった客が画面から離れてしまったときは、別の商品を音声付きで紹介して再び振り向かせるといった工夫も盛り込んだ。

 このデジタルサイネージには、携帯電話に搭載したICチップの情報を使って個人の属性や行動履歴に合わせた情報を示す機能も組み合わせられる。専用の機器に携帯電話をかざすと年齢や性別に合わせた商品を提案する。また、駐車場の使用履歴を基に車で来店した客にまとめ買いに向く商品を表示したり、電子マネーの決済データを基に既に購入した衣料品に合う別の商品を表示したりすることもできるという。

 

画面から離れた人には写真を大きく表示

画面に近づくと詳細な情報に切り替わる

 

 富士通は、商店街や店舗内に置くタッチパネル方式のデジタルサイネージを出展した。人が近づくとタッチパネルの操作画面に切り替わり、画面に触れて詳しい情報を得るように誘導する。店舗の写真にタッチすると所在地や商品情報を表示する。「まずは利用者に足を止めてもらうことが重要」(富士通の鈴木茂之デジタルサイネージビジネス部長)との狙いから、短時間で遊べるゲームやアンケートなどのコンテンツを用意してゲームの後に広告を表示するといった使い方も提案している。

 

 富士通のデジタルサイネージもNTTグループのシステムと同様、ICチップを搭載した携帯電話をかざすと店の情報やクーポン券を携帯電話に取り込める。また、食品売り場といった狭いエリアで携帯電話や携帯型ゲーム機向けに料理番組などのワンセグを放送するデモも展示している。

 

短い時間で遊べるゲームの画面

ワンセグで携帯電話やゲーム機に情報を配信する

 

 パナソニックは大型ビルなどで使う42型のタッチパネル案内板を展示した。タッチパネルの操作で場所を検索すると、行き方や店舗の詳しい情報などを表示する。英語や中国語などの外国語にも対応しており、「人が応対するインフォメーションカウンターに比べコストを抑えられる」(パナソニックのグループ企業でピーディーシーの菅原淳之社長)という。

 画面で示す情報のデータベースは、テナントの入居者やビルの管理者が常に最新の内容に更新できる仕組み。「紙のパンフレットと違い、セールやイベントなど旬の情報を載せられるのも強み」(同)と説明している。

 

タッチパネルで操作する大型ビルの案内板

パナソニックは103インチの大画面も出展した

 

[2009年6月10日/IT PLUS]


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なぜ、20代高学歴女子は「専業主婦」狙いなのか

プレジデント6月10日(水) 11時30分配信 / 経済 - 経済総合
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なぜ、20代高学歴女子は「専業主婦」狙いなのか
東大大学院在学中のリカさんは、現在、就活の傍ら、専業主婦を目指して婚活も同時進行中。「あくまで目指すはお嫁さん。対等な関係はイヤなんです」。
 東京大学大学院生のリカさん(26歳)は、研究職へのエントリーシートを書きながら今日もため息をつく。
「早く寿退学したいなあ……」
 父は自営業、母は専業主婦の家庭で育ち、キャリアへのあこがれはゼロである。
「もともと尽くし系なんです。ヘラヘラしたエプロンをかけて『おかえりー』と言うほうにあこがれます」

 内閣府の意識調査によると「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」という質問で女性の賛成派は20代が60代についで多いという結果が出た。ちなみに、反対派が一番多いのは40代である。
「自分が輝くための仕事すらもういらない、仕事をしなくてもいい男と結婚したい」というのが今の20代なのだ。しかし、リカさんのような高学歴女性ですら、専業主婦志向がそれほど高まっているのはなぜなのだろうか。

 リカさんが地方の高校から東京に進学するには、「早慶以上」の大学進学が条件だった。そして、周囲の期待に応えるまま東大にストレート合格してしまった。その後つきあった同級生の彼とすぐに結婚したかったので就職せず、とりあえず大学院に進む。しかし、メーカーの研究職についた彼に「結婚したらフルタイムで働いて」と言われて別れた。「お嫁さんじゃなくてパートナーはイヤなんです」。

 もう一人、広末涼子似で東大卒のマヤさん(26歳、シンクタンク勤務)も根っからの専業主婦志望だ。せっかくの学歴がもったいなくありませんか? と聞くと、「そうなんです。高校生のころもっと遊んで女子大とかに行くべきでした」と嘆く始末である。
 東大には東大女子が入れるサークルは三つしかなく、他大の女子大生にカッコいい男子が攫われていくのを指をくわえて見ているしかなかったとか。もはやマーケティングの失敗としか言いようがない。

 聖心女子大学出身のリカコさん(30歳)は「結婚に有利と思って聖心に行きました」という。が、なまじ優秀だったために大手IT企業に就職し、キャリアの道をまい進してしまった。30代を迎え、少々焦って婚活中だ。
「激務で3年生理がないなんていう同級生の話にぞっとします。一生働かなきゃいけないほど、自分の女としての価値が低いとは思ってない」

 正社員の座を安易に手放すことをリスクと思わないのだろうか。今、世の専業主婦たちの多くが、夫の収入減で働こうとしても仕事どころか保育所すら確保できない現実を彼女たちはどう見ているのか。
 しかし、「それは、あまり考えたことがなかったですねぇ」と反応はみな鈍い。
 自分はリスクのない男性と結婚できるという自信があるのか、もしくは優秀だからこそ、一度辞めても職に復帰できる自信があるのか。

 アラフォー世代にとって、専業主婦とは誰もがなれるものだったから逆に華々しいキャリアが欲しかった。しかし今や「専業主婦」としてのんびり子育てすることこそが女のステータスで、働くことはただの苦行。背景には、男女雇用機会均等法施行後20年以上たっても一向に改善されない女性たちの働く環境への絶望と、理想の「働く女性のモデル」の欠如がある。先輩世代の働く女性たちが、結婚や出産との両立に苦労している姿を見て、母親が幸せな専業主婦だった20代女性たちはそちらに理想のモデルを見てしまうのだ。
 今、日本に起こっているのは「中流男性の没落」である。米国がかつてそうだったように、女性が働かないと中流生活を支えられなくなりつつある。昭和の幸福な専業主婦を母に持つ女性たちは、今、最後の夢である専業主婦にこがれているのだ。(文中仮名)


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ジャーナリスト 白河桃子=文

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百万人超が雇用喪失?国有化でも消えない GM清算“悪夢”のシナリオ

2009年6月10日(水)10:45

事前調整型の破産手続きと国有化が同時に打ち出されたことで、GM発大不況のリスクは当面取り除かれたとの報道は多い。だが、オバマ政権演出の凪は嵐の前の静けさにすぎない恐れがある。


ゼネラル・モーターズ(GM)は6月1日、ニューヨーク市の破産裁判所に米連邦破産法第11条(チャプターイレブン)への適用を申請した。写真は申請書の1ページ目のコピー。Photo (c) AP Images

ホワイトハウスに隣接する米財務省ビルのセミベースメント(半地下階)の一角に、そのチームは居を構えている。

 大統領自動車問題タスクフォース――。ティム・ガイトナー財務長官が“名目上”のトップを務め、ウォール街の投資銀行を渡り歩いたスティーブ・ラトナー氏が20人あまりの実務部隊を率いる、ビッグスリー問題の司令塔である。

 ゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーの背中を“事前調整型”の破産手続きへと押したのは、ほかでもない、このチームだ。米財務省関係者は、「チーム発足の2月中旬以降、ホワイトハウスの意思は、(両社の)チャプターイレブン(連邦破産法第11条)適用申請を容認する方向へと大きく傾いた」と明かす。

 オバマ政権には発足当初、ビッグスリーの法的整理のシナリオはなかったといわれる。彼らが恐れる最悪の事態とはこうだったろう。

 日本円にしてそれぞれ16兆円と5兆円の負債を抱えるGMとクライスラーが債権者との事前調整なしに破産裁判所に駆け込み、出口の見えない泥沼交渉に陥る。手続きが紛糾するうちに、部品メーカーやディーラーの連鎖破綻に拍車がかかり、GMの金融関連会社GMACの経営危機に発展し、金融ショックが再び駆け巡る。結局、何ヵ月たっても、GMはチャプターイレブンを抜け出せず、チャプターセブン(清算手続き)に移行する。周辺産業を含め、100万人以上の雇用が失われ、消費が凍てつき、不況がさらに深刻化する――。

 では、この恐れは消えたと判断したのか。

 今回、破産手続きと合わせて一時国有化の決断を示したことは、政府がいまだこのシナリオを警戒している証しだろう。ただ、確かに「GM破綻を発火点とする金融ショックの発生リスクは低下した」(前出の財務省関係者)とは言える。不幸中の幸いと呼ぶべきか、危機が長期化したことで、金融機関はGMやクライスラーへのエクスポージャーを軽減する時間的猶予を得た。実際、「大口債権者の大半はすでに損失として引き当てずみ」(別の財務省関係者)と見られている。

また、GMACに関しては、昨年12月、連邦準備制度理事会(FRB)が銀行持ち株会社化を承認したことで、公的資金注入が容易になった。リーマン・ブラザーズ破綻後に金融システムに甚大な損害を与えたクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)も取引は縮小。昨年秋には50億ドル近くあったGMを参照企業とするCDS想定元本(損失予想額)は5月22日時点で23億ドルにまで減少した。自動車問題タスクフォースに近いある関係者は、「GMショックは杞憂」とまで言い切る。

GM、クライスラー破綻の実体経済への影響

 しかし、過去、チャプターイレブン入りした企業の過半は、じつは清算手続きに移行している。抜け出せた企業も、航空会社の例で明らかなように、じり貧が続いている。

 初期の金融ショックを回避できたとしても、またフィアットとの資本提携が決まったクライスラーは別としても、実体経済に甚大な影響を与えかねないGM清算のシナリオは本当に消え去ったといえるのだろうか――。

部品メーカーの連鎖破綻で
最大180万人の雇用喪失も

 不安の種は大きく分けて三つある。第一に、思惑どおり、法的整理プロセスを60~90日のスピード承認で抜け出せるかどうか。第二に、部品メーカーの連鎖破綻の危険性。そして、販売規模で現状の6~7割に縮小するという再建案そのものの有効性である。

 順を追って見ていこう。

 まずひと言で「事前調整型」の破産手続きといっても、調整の進捗度合いによって、「事前完全合意型」と「事前交渉型」「事前準備型」に分かれる。前者は、あらかじめ策定された再建計画に対して利害関係者の承認が得られたうえでの申し立てだが、後者二つは大筋合意にすぎない。

 今回のGMの案件は、じつは事前交渉型に属する。有担保債権、無担保債権など債権のクラスごとの債権者数の過半数かつ債権額の3分の2以上の合意は依然ハードルとして残っている。

 早期承認の期待は、ニューヨーク市の破産裁判所がわずか1か月の審理でクライスラーの資産をフィアットなどが出資する新会社に譲渡する計画を承認したことで高まっているが、GMの利害関係者数は、株式非公開でひと握りの企業が債権の過半を握るクライスラーとは比較にならないほど多い。文字どおり「未曾有の調整作業がまだ残されている」(GM幹部)。

  破産手続き中は債務支払いがストップすることから、GM依存度の高い部品メーカーは破綻のリスクにさらされる。政府は50億ドルの支援プログラムを用意したが、GMの買い掛け債務はその3倍以上。他の完成車メーカーも苦しいこの不況下で、新たな商機は乏しく、その多くが破産裁判所の門前に列をなす公算が大きい。

 問題は、完成車メーカーは3万点以上の部品を、幾重にも続く下請けのピラミッドのなかから吸い上げて、一台のクルマを作り上げていることだ。一社の破綻でもそれが根幹部品の提供主であれば、製造ラインを一時的にでも停止に追い込む。日本車メーカーにとっても、対岸の火事ではない。連鎖破綻する部品メーカーが直接の取引先ではなくとも、間接的に代替難度の高い部品を納入している可能性はある。大手日本車メーカーの調達担当者は「100%の把握は不可能」と認める。

 連鎖破綻の嵐は、GMが裁判所を抜け出せたとしても、想定以上の販売不振が続くようならば、収まらない。なにより深刻な事態は、再建計画に沿って、現在の8ブランドから4ブランド(シボレー、キャデラック、ビュイック、GMC)に半減しても、それすら維持できなくなったときだ。そもそもその4ブランドも二ケタ減の販売不振が続いている。

 GMの幹部は「医療・年金負担というレガシーコストが削減されることで、目先の収支は改善する」というが、売れるクルマが作れなければ、シェア低下と追加コスト削減を繰り返す“負け戦”からは脱却できない。

 頼りの大統領タスクフォースは金融プロの集団。売れるクルマまで考えてはくれまい。チャプターイレブンは、債務者(旧経営陣)が管財人と同等の権限を持って事業を継続できる。債務を減らせても、船頭が同じでは、企業体質が果たして変わるのかは疑問だ。

 ミシガン州の有力シンクタンク、自動車研究センターは、GMの生産規模の9割縮小、部品メーカーの連鎖破綻といった最悪のシナリオをたどった場合、米国では最大約180万人の雇用が失われる可能性があると試算する。米政府の複数の関係者はこれを「デトロイトの杞憂」というが、先の金融危機を招いたワシントンの“前科”がその言葉の説得力を削いでいる。

(ダイヤモンド・オンライン副編集長 麻生祐司)


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