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冬のドコモ重点販売、韓国の「ギャラクシー」は

読売新聞2013年08月19日10時09分

 携帯電話首位のNTTドコモが、冬の商戦で重点的に販売する機種選びが大詰めを迎えている。

 ソニーに加え新たに富士通とシャープが選ばれ、韓国サムスン電子が外れる見通しだ。メーカー各社はドコモの動きを凝視している。

 ◆国内3社か

 富士通とシャープが冬の商戦で投入する新型スマートフォン(高機能携帯電話)の「重点機種」に採用するよう働きかけを強めている。今夏の商戦でドコモが「ツートップ」として選んだソニーの「エクスペリアA」は、8月中旬までに約130万台と歴代トップの売り上げを達成した。サムスン電子の「ギャラクシーS4」も約70万台売れた。シャープと富士通は2社に大きく水をあけられた。

 富士通の現行モデル「アローズNX」は大容量の電池に加え、電子マネーの機能を持つ「おサイフケータイ」など日本の携帯ならではの機能を備える。シャープの「アクオスフォンZETA」は省電力の「イグゾー」液晶を搭載し、アローズに肉薄している。2社が冬商戦に向けて準備する機種は、スマホの弱点とされてきた電池の利用時間が長くなるなど「機能では他社に勝る」(シャープ幹部)。ドコモに販売する卸価格も「魅力的な条件」(通信業界関係者)を示しているようだ。

 ソニーも今の「ツートップ」の一つでスマホ初心者向けの「エクスペリアA」と、上位機種の「エクスペリアZ」の後継端末を用意している。ただ、サムスンは「ギャラクシーS4」を来春に大きくモデルチェンジする見通しで、冬商戦向けの機種はソニーにシャープ、富士通を加えた3社が選ばれる可能性が高い。

 ◆競争促す

 ドコモは今夏の商戦では投入機種を11種類に絞り、このうち2機種に販売促進費を重点配分する「ツートップ」戦略を採用した。メーカー間の競争を促すことで「特徴のあるいい端末」(加藤薫社長)を確保する狙いだ。

 重点機種に選ばれなかったNECはスマホ事業からの撤退を決め、パナソニックはドコモへのスマホ供給を見送ることを決めるなど、ドコモの戦略はメーカーにも大きな影響を与えた。

 今夏にドコモの重点機種から漏れたシャープは携帯電話の年間売上高の下方修正を迫られた。富士通にとっても2013年4~6月期連結決算が営業赤字となった一因となった。

 ドコモの冬商戦は、経営再建中のシャープにとって「家電製品との連携など事業展開の核になる通信技術を中核事業と位置づける」(高橋興三社長)との戦略の成否にもかかわる。

 ◆重い決断

 ドコモにとっても重点機種選びは重い判断となる。KDDI(au)とソフトバンクモバイルは、高い人気を持つ米アップルのiPhone(アイフォーン)を主力に据えることでドコモから契約件数のシェア(占有率)を奪ってきた。

 ドコモもアイフォーンの採用を検討しているが、ドコモ独自のサービスを展開しにくくなるため採用に踏み切っていない。冬の商戦で国内勢を主力とした戦略が不発に終われば、アイフォーンの採用も現実味を帯びてくる。(幸内康、江沢岳史)


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